おかえりなさい

会社の机レイアウト変更で尾てい骨をしこたまぶつけ、未だに痛いなべです。

本日20時頃、小惑星探査機「はやぶさ」から小惑星のかけらが入っている(かもしれない)カプセル(リエントリーカプセル)が切り離されます。
彼の任務はこれで終了。
長い長い『初めてのおつかい』は、はたして上手に出来たでしょうか。
小惑星のかけらが入っていたら嬉しいけど、もうなんだかどうでもいいような気がしてしまいます。
いくつもの、本当にいくつもの苦難をチームで乗り越え、満身創痍で帰ってきてくれた事が誇らしい限りです。
どれだけの苦難だったかはここでは書ききれませんので割愛しますが、動画やテキストでいっぱい見つけられると思います。

当初の予定では、はやぶさは役目を終えた後、気ままな天体旅行に出ると聞いていました。
しかしあまりにも過酷で機体もボロボロ、期間も大幅に超えた為そのまま大気圏に突入し「焼却処分」になる事になったそうです。
それも最後のお仕事です。
そして、今日になってカプセル切り離し後に地球の写真を撮る計画が追加されました。
「相次ぐ故障を乗り越えて帰ってきたはやぶさに、その「目」で、もう一度地球を見せたい――。」
カプセル切り離しの為、違う方向に向いているカメラを残るエンジンなど最後の力を振り絞って地球に向けるとか。
これはもう任務じゃない。
スタッフ達から、はやぶさへの最後のプレゼントですね。

23時頃、カプセルは地表へ、はやぶさ本体は大気との摩擦熱で溶解消滅します。
その際爆散しながら30秒程の流れ星となり、金星よりも明るく輝きます。
この最後の輝きを直接この目で見られないのは残念ですが、気持ちだけでも届けたい。

もう少しだよ、頑張って!

そして、お帰りなさい。

【6月16日追記】
文中で「大気との摩擦熱」という表現をしていますが、正しくは断熱圧縮という現象だそうです。
勉強不足でした。
お詫びして訂正いたしますm(_)m