あかつきの旅路

皆さんボーナスでホクホクですか?至極普通のなべです。

12月9日、金星探査機「あかつき」が5年前の失敗を乗り越え金星の周回軌道に乗ったことが発表されました。
5年前に故障したメインエンジンを使わずに軌道へのせるのは至難の業だったそうです。
通常、周回軌道に入るためには、惑星の後ろから近づき減速して周回軌道に入ります。
しかし今回は金星を追い越し前に回りこんで減速しつつ軌道に入るという方法が取られました。
他の方法ではどうやっても金星に墜落してしまう結果になったそうです。

2003年12月9日。
当時、火星を目指していた「のぞみ」という探査機がいました。
多くのトラブルを抱えながら火星に迫ったものの、どうしても不具合の復旧が出来ませんでした。
そしてこの日、火星への墜落回避を確実にするための軌道変更を行いました。
つまり火星の周回軌道へ入ることを『諦めた』のがこの日だったのです。

それから12年後。
「あかつき」は惑星探査機として日本で初めて惑星周回軌道に乗ったのです。

この2機に関わった人物がいます。
木村雅文さんという軌道運用のスペシャリストです。
「のぞみ」の運用時は最後の最後まで可能性を信じて対策を検討したそうです。
「あかつき」の初期スタッフにも名を連ねていました。
あの「はやぶさ」もこの方が大きく関わっています。
しかし2009年8月11日に49歳という若さで亡くなります。
「あかつき」の打上げも「はやぶさ」の帰還も見ることはありませんでした。
「あかつき」には一辺12cmほどのプレートが搭載されています。
それには、仲間たちから木村さんへの寄せ書きが刻まれています。
木村さんの想いも仲間たちの想いも、金星まで送り届けられたと思うと胸が熱くなります。

ちなみにその後「のぞみ」は火星の軌道の近くで太陽を周回する『人工惑星』になりました。
きっと今も弟の「あかつき」をそこから見守っているに違いありません。

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