通勤で毎日歩く道の途中に栗の木がある。
梅雨時から夏にかけて、栗の花が咲きとっても臭い。
私はあの匂いが嫌いでいつも息を止めてその区画を通り過ぎる。
秋になってその道の匂いも消え、栗の実が生る様になった。
ある朝、そこを通ると目の前で栗の実が弾けた。
道路に転がる栗とぱっくり割れたイガ。
とっても貴重な一瞬を目撃した気がした。